丙
基本説明
- 十天干の第三位、陽の火に属し、五行では礼を主とし、方位は南方に対応し、時令は盛夏に対応する
- 自然属性は太陽の烈火であり、『渊海子平』では「明明一太阳、原从正大立纲常」と喩えられる
- 五行の火の精華に由来し、文明教化の功を持ち、古籍では「能煅庚金、逢辛反怯」と称される
個性
正面特質
✓ 光明磊落:太陽が万物を照らすように、行動が坦蕩無私である
✓ 慷慨熱情:強い感染力と奉献精神を持つ
✓ 思考敏捷:理解力が優れ、決断が迅速果断である
✓ リーダーシップ:威厳ある雰囲気を持ち、人心を集めるのが得意
負面特質
✗ 急躁衝動:行動に周密な考慮が欠ける
✗ 虚栄浮夸:表面的な栄光を過度に追求する
✗ 剛愎自用:自分の意見に固執し、忠告を受け入れにくい
✗ 持久力弱:虎頭蛇尾の傾向を示しやすい
類象及び意味
カテゴリ | 具体的な類象 |
---|---|
自然 | 烈日、火山溶岩、盛夏の酷暑、虹霞 |
人物 | 司法官、映画スター、技術専門家、外交使者 |
身体 | 心血管系、眼の視力、前額神経、皮膚表層 |
地理 | 発電所、映画館、美容機関、航空基地 |
動植物 | 牡丹/鶏冠花などの鮮やかな植物、孔雀/鳳凰などの華麗な禽鳥、馬などの熱血動物 |
器物 | 光学機器、電子設備、ネオン装飾、祝典礼器 |
抽象概念 | 文明教化、司法審判、映画伝播、エネルギー動力 |
関連典故
『滴天髓』精要
"丙火猛烈,欺霜侮雪"
- 丙火の至陽至剛の属性を強調し、霜雪(陰寒の気)はこれに遭うと即座に溶ける
- "水猖显节"は水が旺盛な時に丙火の徳がより顕著になることを指す(水火既济)
『渊海子平』論述
"巨焰犹能遍八荒"
- 丙火の燎原の勢いが四方に及ぶ様を形容する
- "惟怕成林木作殃"は丙火が過度に旺盛になると災禍をもたらすことを警告する(木多火炽)
民間詩訣
"丙火生人心最刚,通情达理好商量"
- 丙火の剛烈な表象の下にある通達の本質を明らかにする
- "千方百计把忙帮"はその熱心に人を助ける特性を証明する