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虎牛奔巳

虎牛奔巳(こぎゅう ほうし)は、八字(四柱推命)の特殊な格局の一つで、「刑合(けいごう)」の力を活かして貴を得る独特なパターンです。「虎」は寅、「牛」は丑を指し、「奔巳」は両者が虚神である巳に共同で作用することを意味します。この格局の核心は、命式に正官(せいかん)が存在しない場合に、寅の遠隔刑と丑の遠隔合という二つの作用を同時に使い、巳に隠れる官星を日主のものとして引き出すことにあります。動と静、剛と柔が絶妙に調和し、功名や福貴の基礎となる格局です。

判定方法

この格局は辛日または癸日を主とし、四柱の地支に「寅」と「丑」が同時に現れ、かつ官星や「巳」「申」が見えないことが条件です。「寅の刑」「丑の合」の力で、巳に隠れる官星を引き出します。

詳しい条件は以下の通りです:

  • 日干の限定:必ず辛日または癸日であること。
  • 地支の同時出現:四柱の地支に寅(虎)と丑(牛)が両方とも現れること。どちらか一方が欠けてはなりません。
  • 官星が現れないこと:四柱の天干・地支に丙、戊、巳が絶対に現れてはいけません。これらが現れると官星が「実体化」し、格局が成立しません。
  • 地支が衝突しないこと:地支に申金が現れるのは大凶。寅と申が衝突すると、刑の根本である寅木が破壊され、格局が成立しなくなります。
  • 酉字があると吉:これが格局成立の鍵です。柱中に酉が現れると、丑や遠隔合で引き寄せた巳火とともに巳・酉・丑の三合金局を構成し、「貴気を合住」することができ、格局のレベルが大きく高まります。刑のみで合がなければ、貴気は留まらず安定しません。

格局の意味

虎牛奔巳格に入る命式の持ち主は、魄力と智謀の両方を兼ね備えています。「虎」の開拓力と決断力、「牛」の粘り強さと包容力を持ち合わせているのです。「刑」は常識を打ち破り、難題を解決する能力を、「合」は資源を統合し、成果を固める知恵を象徴します。そのため、命主は複雑な環境でも頭角を現し、剛柔両面の手法で権力や地位を手に入れることができます。この格局の人は多才で創造力に富み、社交性も高く、仕事で大きな成果を上げやすい傾向があります。ただし、「刑」の本質は衝突性を含むため、組み合わせが悪いと行動が過激になり、トラブルを招きやすくなります。刑のみで合がない(丑がない、または丑が未に衝突される場合)は、成果が安定せず、浮き沈みが激しくなりがちです。

格局の吉凶

  • 吉(好ましい要素)

    1. 酉字の助合:格局の精髄です。命式に酉が現れることで、丑・巳とともに三合官局が完成し、虚から招いた官星がしっかりと安定し、最も高い貴気を得られます。
    2. 身旺であること:日主が強ければ強いほど、動的かつ激しい方法で得た権力をしっかりとコントロールでき、格局の潜在力を最大限に発揮できます。
    3. 財星・印星の相生:命式に適度な財星(火)や印星(土・金)があると、全体のバランスを整え、官星や日主を養う働きをし、富貴がより長く続きます。
  • 凶(避けるべき要素)

    1. 申・巳の実体化:格局最大の忌みです。命式や大運に巳が現れると「実体化」、申が現れると寅木を衝突し、いずれも格局を直接破壊します。
    2. 刑のみで合がない:命式に寅があっても丑がなかったり、丑が未に衝突されると、刑で出た官星が安定せず、貴気が漂い、結局は虚しいものとなります。
    3. 官殺が露出すること:命式の天干に丙・丁・戊・己など官殺星が現れる場合は、暗官を探す必要がなくなり、格局が成立しません。通常の正格として判断します。

古典文献

『三命通会』

此格乃辛癸日見丑寅,取寅刑丑合,刑合出巳中丙戊為辛癸官星,更得一酉字合貴為妙。有刑無合,祿不能住。柱見申巳,即不入格。如壬戌、辛亥、辛丑、庚寅; 和 甲戌、辛未、癸丑、甲寅,二命合格為貴。詩曰:「辛癸日生歲月時,若逢寅丑便為奇。寅刑丑合巳中祿,此是功名福貴基。」

現代語訳: この格局は辛日または癸日で、四柱に丑と寅が現れ、寅木の「刑」と丑土の「合」を用いて、「刑合」の作用で巳に隠れる丙火と戊土を辛日・癸日の官星として引き出します。さらに酉が加わると、その貴気をしっかりと合住でき、最上の形となります。刑だけで合がなければ、官禄は留まりません。四柱に申や巳が現れると、この格局にはなりません。たとえば、壬戌・辛亥・辛丑・庚寅や、甲戌・辛未・癸丑・甲寅のような命式は、この格局に合致し高貴となります。詩には「辛日や癸日生まれの人が、年・月・時柱に寅と丑を得れば、それは特別な格局。寅の刑と丑の合で巳中の官禄を引き出す、これこそが功名と富貴の基である」と詠まれています。

よくある質問

虎牛奔巳格とは何ですか?

虎牛奔巳格(こぎゅうほうし)は、八字(四柱推命)の特殊な格局で、「刑合」の作用を使い、命式に隠れる官星を引き出し貴気を得るパターンです。辛日または癸日生まれで、四柱に寅(虎)と丑(牛)が同時に現れ、官星や巳・申がないことが条件です。寅の刑と丑の合で巳に隠れた官星を日主の力として活用し、功名や福貴の基礎となります。多才で社交性が高く、複雑な環境でも頭角を現しやすい特徴があります。

虎牛奔巳格の判定方法は?

虎牛奔巳格の判定には主に次の条件が必要です。まず日干が必ず辛日または癸日であること、四柱の地支に寅と丑が両方とも現れること、天干・地支に官星(丙・戊・巳)が出現しないこと、地支に申金がないことが重要です。さらに柱中に酉字があると三合金局が成立し、格局のレベルが高まります。これらの条件を命式で確認することで虎牛奔巳格かどうかを判定できます。

なぜ虎牛奔巳格が八字で重要なのですか?

虎牛奔巳格が八字で重要な理由は、複雑な命式の中でも刑合の力を使い隠れた官星を引き出せるため、功名や地位、富貴の基礎となるからです。虎の開拓力と牛の粘り強さを兼ね備え、剛柔両面の働きで困難な状況を突破しやすいのが特徴です。さらに、酉字の助合など好条件が揃えば、長期的な成功や安定した貴気を得やすくなります。

虎牛奔巳格で避けるべき要素は?

虎牛奔巳格で避けるべき要素は、命式や大運に巳や申が現れること、または官殺星(丙・丁・戊・己など)が露出することです。これらが出現すると格局が成立せず、刑合の力が破壊されます。また、丑が未に衝突される場合や、刑のみで合がない場合は官星が安定せず、成果が浮き沈みしやすくなります。格局の成立には条件の厳密な確認が不可欠です。

虎牛奔巳格の命式に酉字があるとどうなりますか?

虎牛奔巳格の命式に酉字がある場合、丑と巳とともに三合金局が成立し、虚神から引き出した官星の貴気をしっかり安定させることができます。これによって格局のレベルが大きく高まり、長期的な富貴や成功を得やすくなります。酉字の助合は虎牛奔巳格の吉要素であり、命式の中でも特に重視されるポイントです。