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墓煞(ぼさつ)

墓煞(ぼさつ)は、別名「七殺入墓(しちさつにゅうぼ)」または「夹煞持丘(きょうさつじきゅう)」とも呼ばれ、四柱推命(八字)における「有始無終(始まりはあるが終わりがない)」を象徴する特別な格局(かくきょく)です。「煞(さつ)」は七殺(しちさつ)を指し、「墓(ぼ)」は辰・戌・丑・未の四つの墓庫(ぼこ)を意味します。この格局の本質は、プレッシャーや決断力、リスクを象徴する七殺星が、蓄積・終結・静寂を意味する墓庫の上に位置することにあります。この組み合わせは、人生の運勢に大きな波が生じやすく、若い頃に成功しやすい一方で、晩年は寂しくなりがちです。

判定方法

この格局は日干(にっかん)を基準とし、その「七殺」に該当する天干(てんかん)が「辰・戌・丑・未」のいずれかの墓庫(ぼこ)に座している場合に成立します。

具体的には以下の通りです:

  • 甲日庚戌庚辰が現れる場合
  • 乙日辛丑辛未が現れる場合
  • 丙日壬辰壬戌が現れる場合
  • 丁日癸丑癸未が現れる場合
  • 戊日甲辰甲戌が現れる場合
  • 己日乙丑乙未が現れる場合
  • 庚日丙辰丙戌が現れる場合
  • 辛日丁丑丁未が現れる場合
  • 壬日戊辰戊戌が現れる場合
  • 癸日己丑己未が現れる場合

格局の意味

墓煞格(ぼさつかく)に入る命式は、人生において劇的な浮き沈みが多いことを示します。七殺星(しちさつせい)は命主に強い開拓精神と並外れた胆力を与え、特に若い時期には「若き猛牛の如し」とも言える勢いで道を切り開き、成功を収めやすい傾向があります。これが「少年得志(しょうねんとくし)」の象徴です。

しかし「入墓(にゅうぼ)」の象意は、後続の力が続かず、成功が長続きしにくいことを意味します。命主は、功を焦るあまり判断を誤ったり、頑固さや独断で失敗を招いたりしやすく、事業が頂点から転落し、再起が難しくなることもあります。また、この格局は六親(家族親族)との縁が薄く、「骨肉分離(こつにくぶんり)、刑妻克子(けいさいこくし)」といった象意もあり、晩年は孤独で寂しい運勢となりやすいです。さらに、命式に有力な救いがなければ、七殺の凶意が全面的に現れ、一生波乱に満ち、福寿(ふくじゅ)も損なわれやすくなります。

格局の吉凶(喜忌)

この格局は本質的に凶意を持つため、最も重要なのは「救い」と「制化(せいか)」を求めることです。

  • 吉(喜ぶべき要素)

    1. 食神制殺(しょくじんせいさつ):格局を救う最良の方法です。命式に強い食神(しょくじん)があれば、七殺の凶意を効果的に抑え、その力をコントロール可能な権力へと転換し、安定した発展が期待できます。
    2. 印綬化殺(いんじゅうけさつ):命式に強い印星(いんせい)があれば、仁徳によって七殺の荒々しさを和らげ、「殺印相生(さついんそうしょう)」の関係を構成し、開拓者から威望ある管理者へと成長し、大きな成功を収めやすくなります。
    3. 日主強旺(にっしゅきょうおう):日主自身が強く根を持っていれば、七殺のプレッシャーや波動に耐えやすくなり、格局を乗り越え危機を安全に転じる可能性が高まります。
  • 凶(忌むべき要素)

    1. 財星滋殺(ざいせいじさつ):格局における最大の忌みです。命式や大運で強い財星(ざいせい)が再び現れると、財が七殺を助け、まるで猛虎に翼を与えるように凶意が爆発し、大凶となります。
    2. 刑冲墓庫(けいちゅうぼこ):七殺の根である墓庫が刑や冲を受けることは最も忌みます。墓庫が冲で開かれると、猛虎が解き放たれるように七殺の凶意が一気に噴出し、突発的な災厄を招きます。
    3. 日主衰弱(にっしゅすいじゃく):日主が弱く力がなければ、七殺入墓のプレッシャーに全く耐えられず、「鬼(き)」となり、一生貧困や病気に苦しみ、早世の危険もあります。

古典文献

『三命通会』

古歌曰:“墓中逢鬼要知之,夹杀持丘骨肉离。犯此凶星无救助,生来福寿少年亏。”如:甲日见庚戌、庚辰,乙日见辛丑、辛未,丙日见壬辰、壬戌,丁日见癸丑、癸未,戊日见甲辰、甲戌,己日见乙丑、乙未,庚日见丙辰、丙戌,辛日见丁丑、丁未,壬日见戊辰、戊戌,癸日见己丑、己未,此谓七杀入墓。

《珞录子》云:“夹杀持丘,亲姻哭送。”如己巳、戊辰、癸丑、丙辰,癸日见戊为官,己为杀,戊己并在辰上,又为癸水库,多主早发早夭。

又曰:癸日生四月,时临戊辰,为官星入墓,主早夭,仍带病,盖本身无气,癸水与宫星俱入墓地逢鬼。或曰:杀非止七杀,乃羊刃、亡劫,与日时或日月夹藏墓中,皆凶。

現代語訳

古い歌では「墓中で鬼(七殺)に出会うことを知るべし、夹杀持丘(七殺入墓)となれば骨肉親族と離別する。もしこの凶星に救いがなければ、生まれつきの福寿は若年で損なわれる」と説かれています。たとえば、甲日が庚戌や庚辰を見たり、乙日が辛丑や辛未を見たりする場合などが七殺入墓と呼ばれます。

『珞録子』では「夹杀持丘(七殺入墓)となれば、親族や縁者が泣いて見送る(早世を意味)」と述べられています。たとえば己巳、戊辰、癸丑、丙辰の八字では、癸日が戊を官とし、己を殺とし、戊と己がともに辰にあり、辰は癸水の墓庫であるため、多くは早く発達し早く亡くなるとされます。

また、癸水日主が四月(巳月)生まれで、時柱が戊辰の場合は「官星入墓」となり、早世しやすく病気を伴うとされます。これは(巳月生まれで)日主自身に気がなく(癸水は巳で絶地)、癸水日主とその官星(戊土)がともに墓地(辰は水庫)に入り、さらに官鬼に遭遇するためです。また、「煞」は七殺だけでなく、羊刃・亡神・劫煞などの凶神も含み、これらが日柱や時柱、あるいは日月柱とともに墓庫に隠れている場合も凶とされます。

よくある質問

墓煞とは四柱推命でどんな意味ですか?

墓煞(ぼさつ)は四柱推命で「七殺入墓」とも呼ばれ、七殺星が墓庫(辰・戌・丑・未)に座す特別な格局です。墓煞格は、人生に大きな浮き沈みや波乱が生じやすい運勢を示します。若い頃に強い開拓精神で成功しやすい一方、晩年は孤独になりやすい特徴があります。墓煞は「有始無終」を象徴し、始まりは勢いがあるものの、終わりが寂しくなる傾向が強いとされています。


墓煞を四柱推命で判定する方法は?

墓煞の判定は、日干(命主の日柱)を基準に、その「七殺」に該当する天干が墓庫(辰・戌・丑・未)に座しているかどうかで行います。例えば甲日なら庚戌・庚辰、乙日なら辛丑・辛未が該当します。命式表を用いて、自分の日干と該当する天干・墓庫の組み合わせがあるか確認しましょう。正確な墓煞判定には、八字の各柱を丁寧に読み取ることが重要です。


なぜ墓煞格が凶意を持つとされるのですか?

墓煞格が凶意とされる理由は、七殺星の激しいプレッシャーやリスクの象意が、墓庫の静寂・終結と重なることで、人生の波乱や孤独を招きやすいためです。特に、日主が弱かったり財星や刑冲墓庫が重なる場合、七殺の凶意が強まり、早世や親族との縁が薄くなるなどの悪影響が生じます。墓煞の凶意を抑えるには、食神や印綬などの救い要素が命式に必要です。


墓煞格を吉運に転じる方法はありますか?

墓煞格を吉運に転じるには、命式に強い食神や印綬があるか確認しましょう。食神制殺や印綬化殺は七殺の凶意を和らげ、安定した発展や威望ある管理者への成長を助けます。さらに、日主が強旺であれば七殺の圧力にも耐えやすくなります。命式のバランスを重視し、救いの要素を活かすことで墓煞格でも成功や安定を目指せます。


墓煞格の命式で避けるべき要素は何ですか?

墓煞格で最も避けるべき要素は、財星滋殺(財星が七殺を助ける)、刑冲墓庫(墓庫が刑や冲を受ける)、日主衰弱(命主が弱い)です。これらが重なると、七殺の凶意が爆発し、災厄や孤独、貧困、早世を招きやすくなります。墓煞格の命式を持つ場合は、これらの忌み要素が強く出ないよう、大運や命式全体のバランスを慎重に考慮することが重要です。